国立研究開発法人 科学技術振興機構

科学に打ち込んだ高校時代

寄稿:2024年2月

写真:清水 優さん

清水 優さん
東京大学 教養学部理科一類 1年
(第11回科学の甲子園全国大会 北海道代表)

 第11回科学の甲子園全国大会に北海道代表として出場させていただきました、清水優と申します。科学の甲子園に関心のある読者のみなさんの参考になれば、と思い、少しばかり自分の経験や近況について綴ってみようと思います。

科学の甲子園での思い出

 私は中学生の頃から数学にとても興味があり、高校に入学した頃には自分から数学書を読んだり問題を解いたりしていました。一方で、その頃には物理にも惹かれるようになり、結局、科学の甲子園では物理を担当しました。担当とはいってもチーム競技なので、ある時は他教科の援助をしたり、またある時はチームの仲間に助けられたりしました。今になって思い返してみれば、それまではあまり興味のなかった生物や地学に関して触れることになった良い機会だったと感じます。

 話は逸れますが、北海道予選大会と高校の宿泊研修の出発日が被っていたため、どうしても出場したかった私たちは、先生に無理を言って、予選大会が終わったあと友人2人と空港に直行して研修先で合流するという、なんとも無茶なスケジュールを認めていただきました。先生方には本当に感謝しています。

 そんなこともあり、絶対に負けられないと意気込んで挑んだ予選大会でしたが、無事突破し全国大会に進むことができました。予選大会通過後は、全国大会対策のために何度も放課後にチームで集まって、競技に臨む際の分担や時間配分などの戦略を練りました。

 私が出場した第11回全国大会は直前までつくばでの対面開催が模索されていたのですが、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため結局それは叶いませんでした。慣れ親しんだ高校の教室で競技に臨んだときの、日常と非日常が入り混じった不思議な緊張感は今でもよく覚えています。

前方のモニター映像を見つめる生徒たち
競技開始前の開会式の様子

 全国大会の結果は、総合5位、生物分野1位でチームみんな大喜びでした。担当していた物理の出来に不満があったのですが、チームに助けられ笑顔で終えることができました。コロナ禍真っ只中で課外活動が制限されていた高校生活の中の大切な思い出となりました。

教室内で飛び上がって喜ぶ生徒たち
総合5位が発表された直後の様子

大会を通して得たもの

 科学の甲子園を通してたくさんの人と交流することができたのが、自分にはとても嬉しく大切なことでした。科学の甲子園をきっかけに知り合って今に至るまで仲良くしている友人がいたり、大学に入ってから出場経験のある人と知り合ったりと、この大会での縁は思っていた以上に貴重なものでした。そして出場経験者を繋ぐ場所として科学の甲子園OB・O G会というコミュニティがあり、私は役員として微力ながら運営に携わっています。今はまだ活発に活動できていないのですが、今年は交流会や同窓会など親交を深める機会を設ける予定です。

興味が迷走している大学生活

 もともと数学と物理に興味があったので大学に入学した頃はその方面に進むものだと思っていたのですが、大学に入ってあちこちに興味が広がり、自分でも将来のことがよくわからなくなってしまいました。東京大学では専攻を決める前に幅広い学問に触れる機会があるのですが、数学や物理はもちろん、地学、生物、情報等の分野でも学びを追究することで、忙しいながらも刺激的な大学生活を過ごしています。ひょっとすると、科学の甲子園での分野横断的な学びが今に繋がっているのかもしれません。

 将来自分が何をしているかはわかりませんが、これまで培ってきた「学びを愉しむ気持ち」を糧に、自分が学んできたことを活かして社会や誰かの役に立ちたいです。